社長さん、こんにちは!
「就業規則」、会社にありますか?
「もちろんあるよ!高かったけど専門家に頼んでバッチリ作ったからね」と安心している社長さん、ちょっと待ってください。
その就業規則、社員のみんなに見せていますか?
「いやいや、見せたら有給休暇だの権利だの言ってくるから、金庫にしまってあるよ」なんてことはないでしょうか?
実は、それ、「ルールブックとして意味がない」状態かもしれません。
今回は、「せっかく作った就業規則を社員に知らせないとどうなってしまうのか?」という、とっても大事なお話をします。これを読めば、なぜ「周知」が必要なのかがスッキリ分かりますよ!
1. そもそも「周知(しゅうち)」ってなに?
まず、難しい言葉が出てきましたね。「周知」です。
これは簡単に言うと、「みんながいつでも見られる状態にしておくこと」です。
就業規則というのは、会社と社員の間の「約束事」や「ルール」をまとめたものです。
実は、労働基準法という法律で、新しく就業規則を作ったり、内容を変えたりしたときは、「必ず従業員に知らせなければいけない(周知させなければならない)」と決まっているんです。
これは、「社長の気分」で決めることではなく、「法律」で決まっている義務なんですね。
2. なぜ社長は就業規則を隠したがるのか?
私が活動している関東や静岡のエリアでも、たまに「作ったけれど見せないよ」という経営者の方がいらっしゃいます。
なぜ見せないのでしょうか?
それは、就業規則には「会社のルール」だけでなく、「労働者の権利」も書かれているからです。
例えば、「有給休暇」のことなど、社員にとって有利な条件も書かれていますよね。社長さんとしては、「これを見せると、みんなが権利ばかり主張してくるんじゃないか……」と心配になって、ついつい引き出しの奥にしまいたくなる気持ち、分からなくもありません。
でも、ここからが一番怖いお話です。
3. 知らせないと、就業規則は「無効」になる!?
もし、社長さんが「見せない」という選択をした場合、どうなると思いますか?
「社員がルールを知らないだけ」で済むでしょうか?
いいえ、違います。
「その就業規則は、なんの効力も持たなくなる」のです。
これが今回の結論であり、一番のポイントです。
もし会社でトラブルが起きたとしましょう。
社長さんが、「君、それは就業規則に違反しているからダメだよ!」と注意したとします。
しかし、その就業規則を社員に周知していなかった場合、そのルールは法的に認められません。
つまり、「せっかく作ったのに、いざという時に会社を守ってくれる盾にならない」のです。
「就業規則にこう書いてある!」といくら叫んでも、それが周知されていなければ、「それは無効です」と言われておしまいです。これでは、高いお金や時間をかけて作った意味がまったくなくなってしまいますよね。
4. どうやって「周知」すればいいの?
「えっ、じゃあ全員に配らないといけないの? コピー代も大変だし、すぐ無くされそう……」
そう心配された社長さん、安心してください。
法律で言う「周知」とは、「必ずしも従業員全員に配る必要はない」のです。
大事なのは、「従業員がいつでも見られる状態であること」です。
例えば、こんな方法でOKです。
- 社員食堂に置いておく
- 会議室に備え付けておく
- 休憩スペースの見やすい場所に置く
このように、「見たい時に誰でも見られる場所」にあれば、法律上の「周知」は果たされたと考えられています。これならすぐに実践できますよね?
5. 就業規則は「作って終わり」じゃない!
多くの社長さんが、就業規則を「作ること」をゴールにしてしまいがちです。
でも、本当に大切なのは、「作ったルールをどうやって運用していくか」です。
就業規則は、会社の秩序を守り、無用なトラブルを防ぐための大切なツールです。
でも、それは「社員のみんなが内容を知っている」からこそ機能するものです。
「権利を主張されるのが怖い」と隠すのではなく、堂々とルールを公開し、「うちはしっかりしたルールのある会社だよ」と示すことの方が、結果として会社を守り、良い職場環境を作ることにつながります。
まとめ
- 法律の決まり: 就業規則は社員に知らせる(周知する)義務がある。
- 怖いリスク: 周知していない就業規則は、法的な効力がなくなる(ただの紙切れになる)。
- 解決策: 全員に配らなくてもOK。会議室や食堂など、いつでも見られる場所に置けば大丈夫。
社長さん、もし今、就業規則が社長室の金庫に眠っているなら、明日の朝一番で、みんなが見える場所に置いてあげてください。
それが、会社と社長さん自身を守るための第一歩ですよ!


