うつ病などの精神疾患により休職が長期化し、休職期間が満了しても復職できずに退職となるケースは少なくありません。
この場合、「自己都合退職なのか」「会社都合退職なのか」で悩むことが非常に多いポイントです。
結論から言うと、判断の軸は就業規則にどのように定められているかです。
まず確認すべきは就業規則の該当条文

① 退職条文に「休職期間満了後も復職できない場合」と規定されている場合
この場合、退職の性質は自己都合でも会社都合でもなく「自然退職」となります。
② 解雇条文に「休職期間満了後も復職できない場合」と規定されている場合
この場合は解雇となり、会社都合退職の扱いになります。
自然退職の場合の雇用保険手続き

- 離職票の離職理由:「6.その他」
具体的理由欄に「休職期間満了」と記載 - 離職者の区分:特定理由離職者
- 失業給付:
- 給付制限(2か月)はなし
- ※ただし、給付日数の上乗せはありません
- 添付書類:
- 就業規則(退職条文の該当箇所の写し)
- 退職通知書の写し
- ※資格喪失手続き時に添付
解雇の場合の雇用保険手続き
- 離職票の離職理由:「4.会社都合」
具体的理由欄に「休職期間満了」と記載 - 離職者の区分:特定受給資格者
- 失業給付:
- 給付制限なし
- 給付日数の優遇あり
- 添付書類:
- 就業規則(解雇条文の該当箇所の写し)
- 解雇通知書の写し
- ※資格喪失手続き時に添付
助成金への影響に注意

解雇扱いとなった場合、その後の助成金申請において制限を受ける可能性が高くなります。
「解雇」扱いがあると、人材開発支援助成金・キャリアアップ助成金などで、
直近6か月間の解雇歴が審査に影響する場合があります。
就業規則の条文が不明確な場合は、原則として「退職」ではなく「解雇」とみなされるリスクもあるため、条文化の明確化が重要です。
あらかじめ就業規則の整備を
特段の理由がない、あえて「解雇」とする必要がないこのような場合には、
休職期間満了=自然退職となる条文を、あらかじめ就業規則に整備しておくことが大切です。
👉 休職・復職・退職の扱いは、就業規則の一文で結果が大きく変わります。
トラブル防止と将来の助成金対策のためにも、休職規定・退職規定は必ず確認しておきましょう。
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